意外とネットにアクセスできます。

ばたばたと毎日移動してばかりいるけれど、
やはりアラスカの秋は近いようで、今日からガンハンティングが始まり、
そして車から眺める木々の緑が黄色に近づくため少し明るくなった気がします。
なんだかんだと、意外とネットにアクセス出来る便利なアメリカ社会。
今日も朝ゆっくりお休みな奥様を起こすわけにもいかないので、
こっそりキャンプ場の中でパソコンを立ち上げてみると
Wifiでネットに接続出来るではありませんか。
便利になったもんです。
今はSewardという町に移動してきました。
外洋への港町なのだけれど、とても小さな町で、
いまいち暗い雰囲気が漂っているので、実はあまり来る事もなかったのです。
来た理由はこの町の少し北に行ったところで、
Salmonが撮影出来るポイントがあるからです。
この町は自分が初めてアラスカに来た時に
車を借りてアンカレジを飛び出してから、やって来た一つ目の町なので
なんとなくその時の自分の気持ちを、今同じ景色を
見る事でそこかしこに思い出します。
こうしている間にも今回の滞在の時間は消化していっているわけで、
確実に死へと進んでいるサケたちの様子を見ていると
2度と取り返せない彼らの今を記録する事を思い、
「この場所で撮影している事が、はたして今の正解なのだろうか?
他の何か方法があるのではないか?」
とわかっているのに自問してしまいます。
正解はありません。
初めてアラスカに来てから、ずっと自然をみながら
こうやってやって来ました。
「他の事を考えるより、今、目の前にある物語を」
今日も潜ってきます

途中経過

物資の補給とドライスーツの修理の為に
アンカレジに戻ってきました。

まずは近況。
・車を買いました。
ついに一番の予算のネックになっていた車を買いました。

1993年ニッサン QUEST というバンです。
17万マイルを走ったなかなかの走行距離をもつ車ですが、
エンジンの状態も良く、なかなか快調です。
今のところ特に目立った故障もなく、どうやら当たりのようです。
これで、雨に降られてもテントを片づける手間から解放され、
夜遅くに移動しても、適当に停めて眠る事が出来ます。
何か愛称をつけたいけれど、ひとまずはこの全オーナーのTEXASの
ライセンスプレートからALASKAにつけかえてやりたいと思います。
・撮影開始
前の日記でも書いたように、南下して
いつもの撮影ポイントをチェックしましたが
今年は特に魚の数が少ない年のようです。

また、今年から水中の撮影にチャレンジすることにしたので、
いままで撮影していた場所が水中で必要な条件を満たしていない事が
多く、そのためまた情報の集め直しになってしまい、手間取ってしまった。
毎年撮影の条件が違う事に苦心しているけれど、
これで、次の2週間の撮影するポイントは決まりました。
あとは、流れていく時間に身を委ね、サケたちの産卵をフォローして
「作品」を作り出したいと思います。

じっと冷たい川に身を浸して、サケたちの行動を観察しているのは
体力的に厳しく、初めてのカメラを扱う技術的に難しいけれども
毎日何かの新しい発見があって、それに対しての
一つ一つの工夫が何かの気づきの元になっています。
とりあえず、中古で買ったドライスーツの手首の部分が
ゴムの劣化によって浸水し始め、何とか騙し騙し使ってきたけれど、
どうにもならなくなってきたので、今回アンカレジに修理するために戻ってきました。
修理完了は明日の昼。
それまでは、久しぶりの都会を満喫していこうと思います。

帰るとサケたちが冷たい川で待っています。
その川の冷たさは苦行のよう。
そして、見つめる彼らは生と死の営み。
まるで何かの修行のような毎日です。

南下開始

アンカレジでの物資調達を終え、いよいよ南下開始。
明日から撮影に突入します。
とは、言っても鮭が相手のこの商売。
Fish&Gameのカウントデータを毎日チェックしていても、
彼らがいつ頃目の前を遡上していくのかは全く予想が付かない。
数百キロも離れた先の通過データがあっても
彼らの行動は天候や様々な条件に左右されて、
一点で待ち続ける僕の目の前をいつ通り過ぎるかは
それこそ結果が出てみないと判らないような状態だ。
ここからはひたすら待ちの時間を耐えるしかない。
まずは明日、いつもの撮影ポイントに彼らがいるかどうか。
そこから、そのまま撮影に突入するか、
それとも、友達の家に顔をだして、再会を楽しむか
そこがまずは最初のポイントになります。
まだ、機材の準備も完了していないけれど、
とりあえずはフィールドの状況を確かめたい。
今年は例年にないくらい天気が悪く、寒い年。
さて、どうなることやら。

無事到着

成田ーシアトルーアンカレジ
長旅でしたが、無事つきました。
久しぶりに着いたアラスカはからっとしていて、
過ごしやすい湿度で、出迎えてくれました。
飛行機の機内で準備の疲れか、ヨメがちょっと体調を崩していて、
ゆっくり眠っていますが、今のところ大丈夫のようです。
空港からレンタカーを借りて、友人宅に泊めてもらっています。
これから買い出しと荷物の準備に走り回る事になりそうですが、
地図をいらないくらい、いままで走り回ってきた
アンカレジの町で車を運転していると、
再び自分の夢に戻ってきた事が実感できてとても
嬉しくてたまりません。
さて、どんな旅がはじまるだろう!

レッツラゴー

長かった準備の時間もギリギリ
滑り込みで間に合い、大量の荷物とともに
いよいよ本日、15時の飛行機で出発になります。
さて、今年はどんな命の物語に触れる事が出来るでしょうか?
今ある情報によると、曇りが多く、写真を撮るには厳しい
状況のようですが、これもまた8月の季節の変わり目に
よってどう変わって行くのでしょうか?
細かいところに目を向ければ、いろいろと引っかかる物は
沢山ありますが、持っていくのは大量の荷物だけにして、
そんなモヤモヤはこっちに置いていくつもりです。
自分の好きな事が出来るという時間を心の底から楽しんでやろう
そんな事を一つだけ掲げて、それが今回の撮影のテーマ
まあ、気合いはみなぎっているけど、幾つか新しい試みを用意しているので、
それは「むふふ」というようなニュアンスで、あんまり力まずいってきまーす!
えーと、ちょっと出がけにバタバタしすぎているので、メールの連絡や
返信、「おれんところに挨拶ねえぞ!」などの方々申し訳ありません。

ま、とにかく行ってきます!!

遠足の前の子供なのか

いよいよ準備も大詰めにさしかかり、
取りこぼしの無いようにしっかりリストアップした内容
を終わるたびに一つずつ線を引いて消しながら、準備しています。
次第に引かれた線の多さとともに
終わりが見えてきた事への安堵感か
だんだんと追いつめられた気持ちが少しゆるんできました
もちろん、これはいつもの悪い癖で、ゴールテープ寸前で
後ろから走ってきたランナーに抜かれてしまうマラソンランナーのように
「油断」という2文字が頭をよぎります。
しかし、この2日ほど何となく、気が緩んでいるような
あるいは、ふっと気が抜けているような
不思議な力の抜け方をしています。
まあ、恐らく疲労がピークに達しているのは間違いないのですが、
リラックスしているのではなく、
気は張っているのに、不思議と「まあ、いいか」というような
ユルさを感じていて、ちょっと戸惑っています。
と書いても、まあ不思議な感じです。
遠足を待つこどもの様にドキドキしているわけでもなく、
また、不思議と今日もすんなり眠れそうもない

気が流れています

通勤電車では座ったとたん
気絶するように眠ってしまうくらい疲れております。
しかし、人間って結構気の持ちようで
そのくらいの疲労ははじき返せるんですね。
と言う事は、もしかしてちょっと疲れているだけで
全然普通の人からしたら平気なレベルを自分が
「勘違い」しているのか?と
最近つまらない心配をしてみたりして
で、最近気になっているのが、
何故か左足のかかとから、
ぼや〜っと暖かい何かが
流れ出ているような感覚を良く覚えるようになった
まるで、追い炊きの風呂の循環して暖められたお湯
を手で触れた時のようにじわ〜〜っとします。
何かに座っているときにかんじます。
しかも、何故か左足のかかとからしか
この感覚は感じない。
これが、手のひらとかだったら
「おお、奇跡の手!ゴッドハンド!!気が流れ出ているぜ!!」
とかいえるけど、
「奇跡のかかと」とは、、、、言えないよなあ

それって意味があるのかい?

今日は暑い日だったが、一日よく働いた。
でもって、家に帰ると休日だったヨメは
国際免許をとりに行き、その帰りに
日本の保存が利く食材をいろいろ買ってきたらしい。
向こうに行った時、長いキャンプ生活で単調になりがちな
食生活にアクセントを加えてくれるのは
日本から持っていった食材だ。
日本が恋しいと言うよりも、その味の彩りの良さに
心が洗われるのだ。
たかが、レトルトでたらこのパウダーを混ぜるだけの
パスタであっても、とてもおいしい。
まして、たらこのスパゲティだ。
向こうの人間にこいつのうまさが判るはずがない。
その食材に合わせて、彼女は植生のポケット図鑑を
買ってきた。
どうやら、現地で植物をいろいろと調べるつもりらしい。
さっそく、その買ってきた図鑑を開きながら、報告を聞く。
適当に聞き流して、相づちを打っていたが
「あ、ヤナギランも載っている」
「これはコウホネって教えてくれたヤツだね」
などと聞いていたが、ふと一言言ってしまった。
「それ全部、知ってる奴じゃん。図鑑いらないんじゃない?」
「・・・・・・。」
まあ、この余計な一言でいろいろとその図鑑の有用性と目的について
ご説明頂くことになってしまった。
やっと、2008ALASKA撮影のカテゴリを追加しました。
今年の撮影の様子もブログにアップします。

箇条書き

この所、いよいよ出発に向けて時間が詰まってきているので
ますますテンパっているので、
箇条書きにしたいくらい忙しいでございます。
先日、飛行機に乗り遅れるという大失態を人生初で
やらかしたあげく、
アラスカで大事な物を日本に忘れてきて
大ピンチという夢を見ているので、
どうやら完全に追い込まれております。
とりあえず、明日は仕事の前に
フィルムカメラ用のエネループを
買いに行かなければならないのと
ヤフオクで売った愛機PS2を発送しなければならないのと、
それから仕事に行って、休憩時間にサージミヤワキに
電柵の事を問い合わせてみないとならないのであります。
しかも、水中用のフィッシュアイも受け取りの都合上
日曜日に受け取りたいので、夜に発注を出さなければ
間に合わんとです。
うっひー
とりあえず、コピーロボットが欲しい。
アマゾンで売ってないかな?

出発予定日決まりました


今年の撮影の予定がきまりました
原油高の影響で航空券の値段が今まで考えていた、予算を遥かに超えて滞在の予算に食い込んでしまった
移動するだけの予算で出費が増えてしまうのは何か生み出すわけでもないので、ただ、ため息をつくしかない
今年は
7/30~9/30
の60日間の勝負となった
ルートは
成田~シアトル~アンカレジ
夏休みの運賃が一番高い時期になってしまったが、鮭が川に入って上がり始めた時期から産卵、そして弊死していく時間に撮影を合わせていくと、このタイミングで撮影に入るのが一番有効に時間を使える
ただ、この場合は到着後いきなり撮影に入らなければならないので、現地の気候や撮影のテンションなど体を慣らすような時間がないため、まるで高速道路にいきなり合流するような、そんな錯覚のようなものををいつも感じる
彼らの生命の強さにはそれくらいのエネルギーがある。
その彼らのエネルギーに負けず、しかし、そのエネルギーに寄り添いながら彼らの生き様を記録したい
それが今年の自分の挑戦なのだ