業務連絡になります。
このたび、grasslizard@nifty.comのアドレスを解約し、
gmailに移行します。
10年以上使ってきたアドレスになりますが、
思い切って解約しました。
9月末日までは機能しますが、それ以降は新アドレスになります。
ほとんどのみなさんにはすでにgmailを使用していますが、
まだ知らないよーという方がいらっしゃいましたら、
ご一報ください。
旧メールアドレスでも、このブログにでもかまいません。
それでは、引き続き宜しくお願いします。
月: 2011年9月
10年目の旅からの帰途
さて、みなさん。
僕の旅におつきあいいただきありがとうございました。
途中、いろいろな苦難や考えもしなかった進展があったり、
へこんだ日もあり、
喜んだ日もあり、
2ヶ月間必死であがきながら、この旅を続けてきました。
気がつけば、この旅も初めてアラスカを旅してから10年目の旅になりました。
今年も様々な出会いと新しい兆しをもらって、今シアトルで
このエントリを書いています。
友人と酒の席で今までの人生の歩んだ日にちの数が話題に出ました。
便利なサイトで自動計算させると今日でちょうど12257日の日を迎える
ことになります。
10年目ではなく積み重ねた1本の道として、
12257回の今日を積み重ね、今ここに居ます。
あの日も
この日も
同じ一日。
そして、まだまだ長い旅の途上。
しかし、ひとまずは、日本に帰ってゆっくりしたいと思います。
僕が今回旅を続けて来れたのはアラスカで、支え続けてくれる友人達の
支えがなければ、とても実現できませんでした。
アラスカというのは人気のない、未開の荒野に見えるかも知れませんが、
僕にとっては暖かな友人達の待つそんな土地になってきました。
10年目にしてやっとそんな自分のアラスカの地図が見え始めたのが
何よりの収穫かもしれません。
そして、いろいろなコメントをくれた皆さん。
コメントを返していませんが、ありがとうございました。
なにより、どんなコメントであれ、暖かくうれしく思いました。
まあ、カメラは派手に壊しましたが、
良い写真も撮れました。
そして、さらにタフになった気がします。
友達が言ってました。
「大丈夫。 メーカーは今日も工場で新しいのを作っているから、カメラは買えば良い。」
そんな言葉をかけてくれる友達と積み重ねた1日もありました。
日和った事を言っているように見えるかも知れませんが、
中身は相変わらず、ギラギラです。
さて、飛行機の登場時間が来たようです。
ひとまずは、ここで。
褒め殺し、ご勘弁ください。
学校の授業。
無事、終わりました。
日本で言う小学校5年生の授業になります。
アンカレジのサンドレイク小学校という現地の子供が通う
小学校の理科の授業の講師で写真を見せながら
鮭の話をしました。
テーマは「鮭のライフサイクル」と「好きな事をやっていくこと」
2つのグループを1日がかりで相手に授業をしました。
この子供達は、日本語の教育のプログラムで
小学校のカリキュラムで日本語で勉強している子供達です。
※一部、映像に加工してあります。
「鮭のライフサイクル」はもちろん、
僕のアラスカでの写真に音楽を添えて、30分ほどのプログラムに
それぞれのシーンに解説をします。
ここで予想外だったのが、アラスカの子供達でも20人ほどの1つのグループのなかで、
3人ほどしか川で泳いでいる鮭を見たことがないという
まさかの展開がありました。
このあたりは説明しなくても良いだろうとはしょった部分を
説明したおかげで、時間の配分に苦労しました。
「好きな事をやっていくこと」
気がついたら、初めてアラスカに旅をしてから10年が経っていました。
未だ何かはっきりとしたかたちを持っていないものの、
自分がずっと好きな事をやってきたつもりはあります。
その中での何にも代えがたい瞬間や、充実感。
そして、好きな事を続けていくために必死に我慢しなければならないこと、
本気で取り組むからこその苦しいことやつらいこともある。
そんなことを、彼らに「日本語」で伝えました。
もちろん、そんな話をだらだらと日本語でするわけにもいかないので、
クーラーボックスに実際のカメラを持ち込み、鮭にどれだけ近づかなければ
行けないのか、子供達に写真を撮ってもらい、
さらに鮭の生態に近づくためにはどれくらい
冷たい水の中にじっと我慢して居なければいけないのか?
それをわかってもらうために8℃ほどの水温に調整した
ボウルの水にグループ全員に水に手を入れ、アラスカの川の冷たさを
感じてもらいました。
それぞれの感性に何が残ったのかはわかりません。
「鮭の生態」かもしれませんし、「日本から写真を撮る人が来た」、
あるいは「水が冷たかった」かもしれません。
夕方にはへとへとになり、アンカレジの友人が夕食を用意してくれました。
たまには、自分で自分を祝うことにしようと思い、珍しく酒を飲み、
慣れない酒に見事に酔っ払いました。
酔っ払いながら、PCに向かうとどこで見つけてくれたのかは
わかりませんが、Twitterで子供の日本人のおかあさんから
わざわざお礼のつぶやきがありました。
「教室で写真を撮ったのがおもしろかった」と話があったそうです。
一人で川に向かう日々がどこかで誰かにつながるという
僕にとっての収穫のある日にもなりました。
ちなみに、ギャラリーに売り込んでますが、困ってます。
アメリカ人に。
オーナーには時期柄なかなか会えないのですが、
自分の紹介をしてから、もちろん写真を
見せるんですが、従業員の彼らの反応が良いんです。
アメリカ的に。
「こんなの見たことないわ!」
「すごいね!オーナーに必ず伝えておくよ!」
などと、まともに受けてしまうと
「もしかして、俺の写真って・・・・いいんじゃなーい?」
なんて、勘違いをしそうですが、
問い合わせはゼロ。
もちろんまだ先週に売り込んだばかりで、
さらにオフシーズンに突入していくのに
わざわざ仕入れをしようと言う人は
いないというのは冷静で間違いない意見。
ならせめて、評判を聞いてみたいというのが本音のところ。
どこでも、ナイスに対応してくれるのはうれしいのですが、
底の見えないアメリカ人の本音はここでもまったく見えません。
何となく、のれんに腕押し感が・・・・・・。
でも、良い感触もあるんです。
・・・・・・・・でも、それってどっち?
明明後日、深夜帰国便出発です。
残り1週間
すっかり、秋の様子も深まり
雨が多く、黄葉の木も森の中にちらほらと目立つようになりました。
一気に秋がジャーン!とピークを迎えてあっという間に終わるアラスカ。
演奏のピーク手前の静かなビートを刻んでいるようなオーケストラのそんな
雰囲気があります。
無事、車の修理も終わり?
(充電できているのか、あんまり遠出してないからよくわかってない?)
この1週間ほど毎日、水にも入らず
しこしことPCで仕事をしておりました。
そうして気がつけば帰国まであと1週間。
時間がもうあまりありません。
普通の人は1週間の休暇で海外を回る
人も多く、「贅沢いうな!」と叱られそうですが、
これはこれでいろいろとやることがあるのです。
前に、2つプロジェクトを他にも進めています
と書きましたが、その準備にいろいろと時間をとられています。
1つめは小学校での授業の講師を頼まれました。
エマージョンという日本語教育の一環で、写真を見せながら
ぼくの体験を話すことになりました。
アラスカの鮭の生態だけでなく、日本の鮭の文化(昨年12月の村上取材)
そして自分の好きな事をやりつづけることを話して欲しいとの依頼です。
対象が小学校5年生ということで、2008年にも同じように授業をしていますが
できたら毎年の恒例にしていきたい所です。
もう1つは、写真を売ることについてです。
これはもう。ええ、努力しかないっすね。
ええ、文章が変だ?
ええ、いろいろ大変なんですよ。調べることが多すぎて。
調べては話を聞いて、また調べて英語で書いて。
正規の英語教育は高校の昼寝の時間になって以来、まともに
勉強してないのでさすがに、厳しいです。
ちゃんとコツコツ勉強して英語を身につけている人がうらやましい。
ちなみに英語版の僕のサイトが形になりました。
Kentaro YASUI photography “Wild Harmony”
http://wildharmony.smugmug.com/
良かったら、見てみてください。
形にしただけなので、まだ整理は必要ですが
しかし、先に英語版の方が形になってしまうとは・・・。
とはいえ、やっといろいろな条件が整いました。
今日からギャラリーに幾つか売り込みに行ってきます。
へへへ、面とむかっては強いぜ、おれは。
シュートは一本でも多く、撃つ。
結局、調べてみると車の発電量が足りず、
オルタネーターが駄目でした。
部品を聞いてみると200ドルちょっとで、
次の日には届くかもと言うことでした。
交換には数日、要するでしょう。
まあ、出費は痛いですが、
これは仕方ない。
おまけに、ストーブもさすがに壊れてしまった場所が
心臓部だったようで、そこもどうにもならない。
新品を買わなければならない事になりました。
まあ、今日。
おそらくパーツが届くとは思いますが、
天気予報によると晴れ。
久しぶりの晴れで、このところ
秋の長雨でなかなか晴れ間が出ず、
つまり、今日は絶好の「チャンス」となります。
数日前にも書きましたが、産卵はおそらく今日あたりが美味しいのではないかと
踏んでいます。
そこで、何とか友達に頼み、車を借りて日帰りで出撃できることになりました。
借りた車も40万キロ走っている、驚異のシボレー、サバーバン。
わかりやすく言うと、巨大なオフロード車です。
燃費という概念がなく、恐ろしく頑丈な車で、
ガソリンを撒いて走るようなイメージでお願いします。
チャンスをしっかりとかぎ分け、1本でも多くシュートを撃つ。
貪欲に「良い写真」を狙っていきたいと思います。
この貪欲に自分のやりたいことができる日々。
数日前の撮影で、産卵の様子は撮影できました。
でもね。本音を言うと、どうしても今回のこの旅でこの先が見たい。
何となく、自分の今の壁を感じていて、そこを突き抜けられるかどうか?
良い写真を撮った後、さらにもう一歩踏み込んで結果を残したい。
人から言わせるとそれを見せた時、
「いいんじゃないの?良い写真じゃない」と言われますが、
まだ、足りない。
ほんのわずかだけど、非常に大きな不満があるわけです。
結果が必ず伴うわけではありませんが、
きっと、俺ならできるはず。
そう、強く思い行ってきます
やー、しかしいろいろタイミング考えると、
今日が最後の撮影にならなきゃいいけど。