帰国後、ばたばたとしていると言うよりは、
方向の定まらないままいろんな事に手を出して
忙しかった日々をすごしていました。
今回の撮影についてはまだ完全に振り返る事が
出来ていません。
やっと仕事にも戻り、社会復帰を済ませ
まっとうな人間の社会の一部として、ここ1ヶ月ほど過ごしてきました。
ようやく体がなじんだような感覚です。
幾つか書こうとも思った事もありますが、
そんな事を思っているうちに鮮度を失い、そのまま
このブログへの想いだけが意識の片隅にぷかぷかと
漂っているうちに今年も残りわずかになりました。
では、この所の近況を。(備忘録の意味もこめて)
先月も雜賀雄二氏のワークショップに参加しました。
写真という表現方法はあらかじめ見る人をどうしても、限定してしまう表現方法です
さらにアートといわれるの写真作家が作り出す写真の世界では
そこにさらに一ひねりを加えて難解にするような方向性というのは
ぼくの考えている世界とはちょっと違うような違和感を覚えました。
もっと今生きている人に伝わるというか、もしくは
息をしているようなものにしていたいと思っています。
そこで言うとこれも一つのいい勉強なのかなとも思います。
(しかし、モノクロームのオリジナルプリントの美しさには息をのみました。
その様子はまるで、対峙しているときにまるで静けさが光の粒子となって
自分の周りを漂っているような感覚になります)
最近、本を良く読むようになりました。
このところ、一年くらい精神的に余裕が無く、本なんてとても読む気がしなかったのですが、何故か最近無性によみたくなりました。
(電車の通勤時間が固定になったのも関係あるか知れません)
最近読んだ本を
「レバレッジ時間術」本田直之
時間を作るのが下手なので、勉強になるかなとも思って
書店で平積みから手に取りました。
再現性を持たせて習慣にしてしまう事で、
無意識に行動できるようになり、その分考えなくても体が動くので
他に思考を回せたり、脳を休めたり出来るので
いつも何か考えて余裕のないぼくにとっては参考になりました。
「動物記」新藤冬樹
前にハードカバーを見て以来、文庫を待っていた。
3編に別れていて、1章目は特にアラスカのクマについての
ストーリーだったので、
日本人が描く動物に関するフィクションを楽しみにしていた。
いろいろ実際の地名が出てきたけれど、地名だけで
その場所が全く違った様子で描かれていたりすると
急に話が色あせてしまった。
当時は売れていたけれど、よんでみたら何だか期待はずれ。
「クラッシュ」太田哲也
レーサーの著者が事故からの生還を書いた本。
人間って死ぬ寸前まで行かないと
振り返られない事ってあるんですね。
体の再生だけでなく、魂の再生についての
記述も面白かった
「ノルウェイの森」村上春樹
10代の終わりに夢中で読んでいたけれど、
ある時突然ぱったりと彼の本を読まなくなりました。
最近急に読みたくなり、引っ張り出して読んでみると
当時の自分とは違った視点で読めた事が意外だった。
ああ、自分も年を重ねてきて、多少経験も積んだんだなあ
感じました。
しかし、当時読んだあのころのぎゅっとなるような心のふるえの様な物
は感じられなくなってしまった事にも驚きがあった。
投稿者: WildHarmony
これは、アートか?
街を歩いていたら、アートに出くわした
倒れた自転車にまるで、何か意味を込めたかのように空き缶やらゴミを挟み込んであった
駅前のジュースの自販機の横に駐輪していた自転車が何かの拍子に倒れたのだろう
そのあとは容易に想像がつく
通りかかった人がそれぞれゴミを自転車に差し込んで行ったらこうなったのだ
しかし、面白かったのは最近、モノという事物が捨てられる事でその道具としての使命から解放されるという事を写真で表現した写真家の話を聞いたので、この通行人という不特定多数の人が作ったストリートアートを見た時にこの話を思い出した
自転車という意識はそれぞれゴミを捨てていった人は持っていたはずだけれど、自転車が倒れてしまうだけでその意識は何処かに消えてしまう
その事を前に写真家が写真にした話を聞いた時はアーティストとして持った感覚があって表現できるのかと思っていたけれど、実はこんな身近で不特定な人たちの無意識に存在しているとは思わなかった
人がモノに対して共通に持っている常識的なイメージって意識的な部分に存在しているのかも
と、思った
ゴミ箱に捨てたらいいのに
やっと
家にネットが開通しました
長かった・・・・
やはり、ないととっても不便です。
いろんな物を調べようにも、メール一つ送るのでも
非常に不便です。
せっかく繋がったからと言って、
どっぷり浸かってしまっては意味がないので、
まずは必要な事しか調べない!
ついつい余計な物を調べて時間をつぶさないように
しっかりセルフコントロールしていけるように
仕事も始まり、休みも少ないので
来年に向けて今からいろいろ始めないとね。
全日本ご不満放出選手権
帰国してから、忙しいのか
今のところ、特に書くタイミングをうまくとれずに
日々過ごしてきました。
帰国後の生活立て直しに手一杯ですが、
ぶつぶつ自分の細かい不満は
ここに預ける事にしました。
「全日本ご不満放出選手権」
http://booing.jp/
こういう発想っていいなあ。
はり倒されてきました
いえ、実際にははり倒されてないです。
もちろん。
でも良い経験でした。
決してメジャーな写真家ではないけれど
一流のアーティストの話を目の前で聞けました。
6人という少人数のグループも話を聞くには
落ち着いて聞ける良い人数でした。
ファインアートのオリジナルプリントを生でみながら、
決して表層ではない、現実の世界にある物を
どうやってアートに昇華させるのか
そんな肉声を聞く事が出来ました。
オリジナルプリントは今まで自分が見てきたプリントの中で
最高に美しい物でした。
あまりの美しさに圧倒されてしまいました。
「これが人の手が創り出した物か」
独学で写真を学んだ氏における手仕事ですが
人の勤勉さと努力によってここまで極められるのかと
写真の美しさというものさしに置いては
最高点を知った気がします。
表現という事にアーティストのエッセンスを
加える必要は全くない。
と言い切った氏の真意はとても刺激的でした。
今日はゆったり余韻に浸り、咀嚼しながら
思考に埋もれて過ごします
往復パンチ
時差ボケも夜9時に寝て朝6時に起きてしまう健康的な習慣として
ようやく落ち着いてきました。
社会復帰の前に明日、ある写真家のワークショップに参加してきます。
アラスカにいる間から、ずっと楽しみにしていたのですが
その写真家はアートの分野の写真家で、
当日は自宅を開放して
自分のオリジナルプリントを見せながら、写真に対する思いを
語ってくれるという
ぼくにとっては願ってもないイベントです。
モノクロームのオリジナルプリントがいったいどんな感動を
呼び起こすのか?
そして、また作家としてのキャリアの中で何を考え、
どんな思いを込めて作り上げてきたのか?
今の自分が知りたい事、興味ある新しい事に
新たな起爆剤となってくれるでしょう
今回のアラスカでの撮影を経て、自分のテーマが明確になりました
そこにはまだまだ足りない物がいっぱいある事も
同時に判りました。そしてこれから撮っていきたい
いろいろな自分のアイデアを実現するためには
さまざまなチャレンジが必要で、そのチャレンジを努力によって
発酵させて深みを自分の世界に持たせたい。
今のぼくの写真には「コク」がないまるでブドウジュースのよう。
ワインまではとても望んでいないけれど、
もっと写真自体を勉強していく必要性を痛感しています。
強烈なインパクトを期待しています。
往復ビンタではなく往復パンチとして
雜賀雄二
http://www.ne.jp/asahi/saiga/yuji/
I’m home
明日帰国しますと書いてから、実は手違いがあって
3日ほど出発が延びて、昨日、無事帰国しました。
シアトルで1時間出発が遅れた以外は全く問題なく
強いて言うならば大量の荷物を抱えて苦労したことくらいで、
久しぶりに帰ってきた日本の湿気も最初は戸惑いましたが
今朝起きてみると乾燥しきっている空気のアラスカとは
また違った心地よさがあります。
昨日はさすがに疲れ切っていたので
今日はとりあえず、荷ほどきから始めます
久しぶりに帰った自分の部屋は
どこに何があるのかさっぱり判らない他人の部屋のような様相でしたが
ひとつひとつ自分の感覚を取り戻していきたいと思います。
今回の旅で「いろいろな物を得た」と、ゆっくり振り返りたい気持ちもあるけれど、
よく考えてみると今回持ち帰ってきたいろんな「宿題」を
進めなければ本当は何も先に進んでいないのです。
振り返るほどの事は何もできていない。
「うちに帰るまでが遠足ですからね」と子供の時言われた
事を冗談のように思い出すけれど、
今場所が日本にいるだけでぼくの旅は今もまだ続く。
そんな事を思ったりもしたけれど、
何より日本の食事はおいしい。
家で食べた何気ない食事だけれど
まずはこの滋養に満ちた味に癒されました。
すごい時代になったもんだ。
今アンカレジの空港でピックアップ待ち。
このエントリは空港のバゲージクレイムでカメラのケースの上に
座って書いています。
これから、友人宅に夜泊めてもらって、
それから朝、アラスカを発ちます。
しかし、アラスカとはいえ、すごい時代になりました。
バゲージクレイムにまでワイヤレスのネット接続が可能になっていて、
しかも、スカイプを使って、嫁さんの携帯に電話してみました。
残念ながら、留守電だったけどアラスカの空港から、嫁さんの携帯に
電話する時代が来るとは思っていなかった。
さて、今晩は何を食べようかな。
タイムアップ!!
最後に予定していた、サケの採卵調査の同行が終了して
今年の活動が今日をもって終了しました。
結局、ぎりぎりまで撮影してきましたが、時間切れとなりました。
特に怪我もなく、また腰痛とも上手くつきあいながら
たくさんの写真が撮れました。
初めて試みた事やさらに深く知った事。
そして、新たな出会いを経て
2年間苦労してきた事が実を結んだ気がします。
しかし、それと同時にこれから自分が進む世界の
難しさも思い知った旅でした。
単に好きだけでは進めない、
それでも自分にしかできない事があることを勉強しました。
あとは、これを続けていけば、間違いなく苦労が
続く事を判っていながらどこまでやっていけるか。
この旅の先で自分が作り上げるであろう「ストーリー」を信じて
どうにかやっていきたい。
今回も沢山の友達に助けてもらいました。
どうも、ありがとう。
サンクス!アラスカン!!
カボチャの飛行機に乗り遅れると大変なので、
これから慌ててパッキングです。
でも実はまだまだ、明日人に会ったりで、
大忙しで、きっと、水曜日の朝に飛行機が発つ
までのんびりなんか出来ないでしょう。
悩むのやめました。
前回、ちょっとふりかえってみたような事を書いてみましたが、
自分で考えてみると悩んだ「フリ」をしているような気がしてきたので、
やめます。
だいたい、そんな何か言えるほどまだまだ大したことねーよ
と鼻で笑っていいようなもんでしょ。
まだまだ。
「百年早いよ、チミの写真じゃ。ちゃんと何か伝えられるように
なってから悩みなさい。」
と、正直思いました。
結局、うじうじしていても何も変わらないし、
今の自分の状況を考えてみると、まずは
必死に動けるだけ動いて結果をじっくりと待つ。
もちろん前に書いた事は
行動だけでは解決しない、これから真剣に考えなければならない事。
でも、こうも思った。
やっぱり、今写真を撮りながら「ワクワク」している。
自分でどこまで行けるかワクワクしていたい。
そこはこれから何かに気がついても大事にしていたいな、と。
マメに更新していますが、撮影はチョー忙しいです。
毎日走り回っています。
ちなみに、今日は
8時起床。サケの採卵調査に同行。
ボートで移動。水中撮影。
3時半終了。4時トレイルをカメラを満載のザックを
担いで歩く。6時半トレイルをアウト。
そのまま1時間車を運転して町に戻り、
友人のバースデーディナーに参加。
友人宅に行って、そのままケーキを食べ歓談。
えー、11時終了。
今から寝ます。
もうすぐ、帰国だけど下手するとギリギリまで撮影してそうな感じがする。
でも、撮りたい物だらけだ。アヒャー。