深夜、別れの挨拶を済ませた友人の家から車を運転しているとオーロラの光が。
町中の明かりの中でもはっきりと確認できる、強いオーロラが出始めていました。
パッキングした荷物を慌ててほどいて、ダウンジャケットとカメラ、三脚を取り出して、近くの湖へゴー!
しかし、その後オーロラは落ち着いてしまい、あまりの寒さで運転席で寝袋にくるまりながら、再度出現を待つ。
そんな風に運転席で寝落ち。
朝、あまりの窮屈さと朝日のまぶしさで目が覚めると、湖からもやが立ち上り、強烈な朝日とのコントラストの風景が。
目の前の状況にカメラを取り出し、慌てて車から飛び出す。
一段落してから、車に戻ると、ドアが開かない。
どうやら寝てる間にドアロックのボタンを触っていたらしい。
運転席だけ半ドア。
1時間ほど、木の枝をあちこちから差し込んでみるものの、らちがあかない。
結局、あきらめてドアを叩くと完全にロック。アウト。
携帯で友達に連絡し、預けてあるスペアキーを持ってきてもらうことに。
しかし、来るまで2時間待ちぼうけ。
そのあと、キャンプに戻り、自分の荷物を慌てて積み込んで
シャワーを浴びて、荷物をしまい、アンカレジまでの3時間半のドライブ。
アンカレジで最後に約束していた人たちに会い、買い物を済ませ、ぐるぐると市内中を走り回って、やっと一息つきました。
そしてあと3時間したら、朝7時の飛行機に乗るために空港に向かいます。
長く書きましたが、アラスカ最後の1日の悪あがきをまとめてみました。
そして、オーロラの写真は撮れてないです。
でも、昨日のはきれいだった。また次のチャンスを待つのみ。
それでは、これから帰ります。
カテゴリー: 2012ALASKA撮影
残り一週間
さて、残り一週間となりました。
今日は友達の誕生日の祝いにカレーライスを作りました。
今年のアラスカは「とても天気が悪く」て思わず、括弧をつけて強調したくなるくらいの気分です。
あちこちが洪水で河から水が溢れ、とうとう河への立ち入りが禁止になりました。
今年は水の中をメインにしている僕にとっては、致命的に水のコンディションが一気に9月に悪化しました。
今年の天気の悪さは、雨の多さも有りますが、風も強くて。
天気が悪い、曇る、冷え込まない、黄葉しにくい、天気が悪い、風が強い、あっという間に黄葉の葉が落ちる、というのが今年のアラスカの9月でした。
なので、まさに無力。
もう少し、勝負したかったのは本音ですが、今更どうにもならないでしょう。
一生懸命準備して、いざ行くぞ!と思っても暴風雨。
いくら気持ちを盛り上げても、その都度丁寧に凹ましてくれます。
サケがジリジリと弱っていくなかで焦りながら、暴風雨。
ボディ、ボディ、アッパー。
しこたま腹を叩かれて、アゴが浮いたところにアッパー。
ボディ、アッパー、ボディ、ボディ、ボディ
アッパー。そして、アッパー。さらにアッパー。
さすがに、9月20日を過ぎた頃、強風で魚のかかった釣竿のようにしなる木を眺めながら、一週間の天気予報が全て雨マークになったのを見て、心が折れました。
そして、今日に至ります。
これで残り一週間になりました。
この一週間は、例年どおりアンカレッジの小学校での授業と様々な人に会って、来年の準備をして帰国になります。
今年の撮影は終了です。
あとは無事にトラブルなく帰国できるように慎重に行動したいと思います。
船出 その3
撮影していると、いつも思うことですが、同じ日は一日たりとも存在しない。
ハズなんですけどね。
無事、日程を消化しつつ、次のスケジュールのため、船で町に戻る日になりました。
実はその日とは八月二日。
去年のその日あるアクシデントで機材を同じ場所で失っています。
チョッピリ、ビターな日なのです。
まあ、詳しくは去年の八月あたりを読んで下さい。
いやー、まさか同じ日同じ場所、そして同じ理由で同じ事をする事になるとは。
とは言っても、前とは違うので早朝に出発する事に…
そして、まさかのヤングな相棒が寝坊…
船出に間に合わず、まさに船が丘に取り残されて行きます。
この日は大潮。
忘れるはずもありません。去年、勉強しましたから。
しかし、こうなっては仕方ない無いので、午後の満潮にまた仕切り直し。
そのヤングな相棒は結局飛行機に迎えに来てもらって飛んで行きました…
船での再出港までのあいだ、潮の引いた浜辺を散策して時間を潰しました。
ここまで引くと見事なものです。
そしてここから色々あり、結局夕方にいつもの友達に船で送ってもらいました。
今回は前回のボートから船も小さくなり、ウネリも出てたのでサーフィンのような、ハードな船出でした。
同じとは言っても、無事トラブルも無く帰ってくる事も出来たので、少しは成長出来たか?と胸を撫で下ろしながら、しかし同じ事ってあるんだとある意味では関心した日でもありました。
八月二日何かが起こる!!
船出 その2
あまり時間も無いので、サクッと流しますね。
やっぱり今は撮影で忙しいので。
僕が滞在していたのは、入江の奥にある孵化場の施設です。
入江で鮭を捕らえ、孵化させてから放流するための施設です。
鮭を捕らえると言っても、ヤナを設置して魚どめしているわけではなく、適当に捕まえて卵を取り出しているので、谷間を流れる川には自然産卵の為にピンクサーモンが遡上してきます。
彼らが今回のターゲットになります
ここは、実は僕がアラスカで入る水の中でも一番水温が低く、昨年は7℃で凍えていましたが、今年は昨年のドカ雪のお陰で、水量も増え何と、4℃!!
無いわー。と日本語で呟いても周りの誰にもわかりません。
さすがに他の川のように、長時間水に入るのは不可能なので、谷に日が差し込む時間から水に入り上手く冷えないように移動しながら撮影します。
でも、結局コツなんて無いです。
タダ、ガマンスルダケデス。ハイッ。
そして、機材も低温でやはりバッテリーの消耗が他よりも早い…
基本的には毎日水に入りながら、時々午前中は森の様子も撮らなきゃと言いつつ森を歩いたりしながら上手く自分のヤル気とお付き合いしてました。
あ…帰ってました。テヘ
さーて!
今年のネタは…
さて。
だいたいの友達にも会えたので…
今年はアフロにしました!!
いやー、前からやってみたかったんだよね。
人生初パーマ!
風呂に入るとボリュームダウンしますが、なかなかのボリュームです。
念願叶いました。
しかし、今年は今までにないマメな更新。
近年、アラスカでもフリーのWIFIスポットが増えてきました。
iphoneのアプリでアップ出来る手軽さも手伝って、なるべく出来るうちに更新しておこうと心がけています。
どうせ、八月に入ると忙しくなってくるので、これどころではないでしょう。
やっと河口にサケが入ってきたようです。
しかし、シーズンはまだまだこれから。
「あ、サボってる」
なんて言わず、温く柔かく見守って下さい。
写真?
撮ってますよ。
チョット、D800のあまりの高性能っぷりに持て余してますけど。
今までのデジタルのように手軽に撮るには解像度が高すぎて、細心の注意を払いながら気合いいれて撮らないと、使い物にならない画ばかりになってしまいそうです。
NEWカメラの憂鬱
今年から新しくニコンのD800を使い始めました。
今日、早速綺麗に晴れていたので、テストを兼ねて森の様子を撮影しにトレイルを歩いて来ました。
と思ったら、早速、蚊の歓迎と…
途中で、今年初のブラウンベア。
まだサケが上がってきていないので、植物の根っ子の食痕の散らかったトレイルの上を歩いていた帰り道。
往路で、ここは出そうだなーと覚えていた場所で、見通しが悪く、薮になっている場所で手を叩きながら声をかけると、バサッと飛び出して来ました茶色い塊が。15メートルほどの距離でしたが、2.3秒であっという間で逃げていなくなってしまいした。
もちろん、写真なんか撮っている暇は無いです。
まあ、さすが筋肉の塊。
いいダッシュでした。
何よりこういったフィールドでは経験と注意力が一番の武器になります。
で、クルマに帰ってから撮った写真を見ようとすると、見事に現像ソフトが認識出来ないとか表示。
かなり好感触の良いカメラですが、こんな所でミソがつきました。
せっかくの写真が見られない…
調べて見ると、D800に対応するのは、新しく出たバージョンから…
また?買うの?
おらんのう
何かを祝うという事
友人宅に滞在していると、
色んな文化があるんだなと感心する事がある。
今日、友達の息子に子供が生まれたからと、
お祝いを買ってきた友人。
買い物袋を見てみると、ちょっと趣味がいいとは言いづらい変な柄のベビー服と一緒に豚の貯金箱。
様子を遠くから見ていると、ガラスのボウルに貯めていたコインをひっくり返して、シルバーコインだけ次々と貯金箱に放り込んでいく。
テレビを見ていた自分の娘も呼びつけ二人でいろいろ喋りながら、次々とコインを入れていく。
なんと無く見ていてピンときたので、仲間にいれさせて貰ってコインを一緒に入れた。
コインのたくさん詰まったブタの貯金箱を新生児誕生のお祝いにあげる。
その子供の成長と富に恵まれることを祈って。きちんと、コインをシルバーのコインと銅のコインを選り分けながら。
最後にドルの紙幣を幾つか入れておしまい。
せっかくだからと、両替したばかりで新札のままの紙幣を何枚か入れました。
僕がわざわざ新札取り出してきたのを見た友人は、
「昔は二ドル札の新札でオフクロが誕生日とかにお小遣いくれたなー」
と懐かしそうに呟いていました。
なんとなく、そのつぶやきを聞きながら、昔祖母に貰ったお年玉のことを思い出していました。
人と人をつなぐ何か。祝うという事の本質、祈りは文化が異なれど同じものを持って人の間を行き来している。
そして、世代として友人と僕らの世代が失いつつあるものがある事を感じた夜でもありました。