12年目の愛情


道具というものは愛情をかけて手入れをしてやれば
長く働いて尽くしてくれる。
物欲は多いタイプなのかも知れないけれど、
気に入ったものはだいたい長く使っている。
これだ!ととびきり気に入ったものをいくつか持っていて
それをその時期の気分に合わせてローテーションで使うので
順繰りまわってくる。
道具はそれだけを使いすぎても駄目だし、
全く使わなくても駄目だ。
普段身につけているものだと、やっぱり飽きが来る。
あるとき飽きても、流行には無頓着な自分の好みは変わらないみたいで、
しばらくすると
「お、これやっぱりいいな」と引っ張り出して使う。
たまにメンテしてやると、結構何年経っても使える。
このサイクルを繰り返していると、それなりにものが増えても
あるラインからは順繰り回転し出す。
今回はGSHOCKを久しぶりに使ってみようと
点検すると、一つはネジが頭だけとれていて
もう一つはウレタンのベゼルに割れ目が入っていた。
そこで、Casioに部品注文。
昨日届いたので、さっそく交換してみた。
6000円くらいで中古で買ったDW5600E(四角い方)は
よく考えてみると、僕が使い始めてもう12年くらいになる。
流行の電波時計の機能もないし、せいぜいバックライトがつくのと、
頑丈さが取り柄のシンプルな時計だ。
慎重に道具を扱える性格ではない、僕の下で12年も頑張って働いてくれているのは
すごいことだ。
アラスカにはじめていったときにつけていったのは、コイツだった。

ベゼルを交換してやるとまるで新品のような面構えになった。

投稿者: WildHarmony

1978年 東京都生まれ 東洋工学専門学校(現 東京環境工科専門学校)にて、フィールドワークの基礎を学ぶ。 北海道・知床、自然トピアしれとこ管理財団(現 知床財団)に通年で2年間ガイドとして勤務。 様々な経験を積み、クマのいるフィールドで行動する技術を学ぶ。 知床のフィールドで、写真で生き物を撮す事の愉しさを知り、 自分を通して自然を写真で表現することの奥深さに触れる。 北の自然へのあこがれに従って、その後アラスカへ渡る。 アラスカの広大な土地を巡る鮭の旅に触れ、 巨大ないのちのサイクルに自分のテーマ「鮭」を見出す。 Kentaro Yasui Born in Tokyo in 1978. Learned the basic skill of fieldwork from Toyo-Kogaku special school. After graduating I worked for Shiretoko foundation in Hokkaido. and guided in Shiretoko National park for many people in two years. Because of my admiration for nature of the north, I went to Alaska to photograph its beauty and wildlife. I mentioned of expressing nature with a photograph through oneself. Currently resident in Japan.

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