額装した絵

今回アラスカで購入した絵を額装してもらおうと
美術用品店に出していたのだが、
仕上がったとの連絡をもらったので、受け取ってきた。

この絵はWilliam D. Berryという画家が描いた
Lynxというアラスカに住むヤマネコの絵だ。
この画家を知ったきっかけは以前から僕が、
何度も読み返している
“Animals of the north “(邦題:極北の動物誌)
というタイガの森に暮らす動物たちの暮らしを描いた
動物小説の挿絵で、彼の絵を見かけた事がきっかけだった。
僕はこの本がとても好きで、何度も読み返し
将来、絶版になった時のために、もう一冊
保存用に買おうと思っているくらい好きで、
この本を読んでいる間は、まるで自分が
タイガに暮らす動物になったかのように、彼らの息づかいを
感じる事が出来た。
この絵自体はそれほど高価な物ではなかったのだが、
何よりこのシンプルで素朴なタッチこそが、
膨大な観察時間から生まれてくる芸術であることに
深い感動を覚えた。
友人の写真家にはこの絵を買った事を話し、絵を見せると
彼は「おまえは動物写真家だろう、動物の絵を買ってどうするんだ」
と僕をからかったが、
僕の目標とするところは、
画家であろうが、動物小説家であろうが、写真家であろうが、
一人のナチュラリストでありたいというところだ。
方法の違いこそあれ、自然の中にある事を
感性豊かに感じ取って、表現する。
そして、その作品が自分の生活の中で
輝きを持って存在する。
とは、言ったものの、自分の作品をあらためて
自分の家にかざっていないことに気が付いた。
まいったなあ

投稿者: WildHarmony

1978年 東京都生まれ 東洋工学専門学校(現 東京環境工科専門学校)にて、フィールドワークの基礎を学ぶ。 北海道・知床、自然トピアしれとこ管理財団(現 知床財団)に通年で2年間ガイドとして勤務。 様々な経験を積み、クマのいるフィールドで行動する技術を学ぶ。 知床のフィールドで、写真で生き物を撮す事の愉しさを知り、 自分を通して自然を写真で表現することの奥深さに触れる。 北の自然へのあこがれに従って、その後アラスカへ渡る。 アラスカの広大な土地を巡る鮭の旅に触れ、 巨大ないのちのサイクルに自分のテーマ「鮭」を見出す。 Kentaro Yasui Born in Tokyo in 1978. Learned the basic skill of fieldwork from Toyo-Kogaku special school. After graduating I worked for Shiretoko foundation in Hokkaido. and guided in Shiretoko National park for many people in two years. Because of my admiration for nature of the north, I went to Alaska to photograph its beauty and wildlife. I mentioned of expressing nature with a photograph through oneself. Currently resident in Japan.

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