どうもありがとうございます

えー、みなさん。
どうも、暖かい励ましのお言葉ありがとうございます。
とてもうれしいし、支えになります。
えーと、あの、ですね。
えー、割と元気です。
ご心配をおかけしました。
まあ、もちろん
アウトになった日ははっきり言って、
ほとんど眠れなかったです。
翌日、戻ってきてからちょっと、かみさん相手に
いじけてみたりしましたが、
いろんな人に会って話しているうちになんだか
同じ事を話していると、いつまでもいじけているのが馬鹿らしくなってきました。
普通は何度も話していると、余計に滅入るのかもしれませんが。
僕の場合は、逆のようです。
今日はきっちり、塩漬けになったレンズ達を丁寧に梱包し、
空輸でそれぞれ修理に日本に送り返しました。
まずは電話でコンディションを伝え、修理に応じてもらえる
ことになり、メールで到着後連絡をもらうまで、もうできることは
すべてやりました。
電話越しに話す日本語と、確かな技術者の気配のする応対には
懐かしい日本らしさを感じるとともに、僕の手を離れた実感をまるで
郵便局の刻印のようにしっかりと押された感じがありました。
そうなると、あとはどうやってこれからやり直していくか。
手元には再起のチャンスをうかがうためには、いくつも解決しなければならない課題が
あります。
まずは、装備の洗浄と乾燥。
これは結構手間がかかる物で、一つ一つ
ずぶ濡れの機材を引っ張り出して洗い出します。
ザックに手を突っ込むだけで、蚊に刺された痕が、ひりひりと傷みます。
ホースで洗い流し、どうにも使えない物はゴミ箱へ。
ザック、ストーブ、シュラフカバー、衣類、これはオーケー。
防水のはずの真っ赤なさびさび。
それから、食料も米が3週間分丸ごと、塩漬けでアウトです。
かみさんには
「そのまま炊けば、ホーマー漁師風たきこみごはん?」
とからかわれましたが、これもゴミ箱へ。
洗えたかどうかは舌でなめてしょっぱくなければ、
オーケー。
ザックのテイスティング。
次にドライスーツ修理。
用事のある友達に一緒に同乗させてもらい、
今朝、Anchorageにもどり、修理にだしました。
工賃をぼられた感がありますが、
店を探して回る余裕もなく、煩わしいことでせっかく戻った
やる気を失っては元も子もない。
朝6:30に出発し、友達の用事も片付けながら、
弾丸ツアー。
夕方、やっと帰ってきました。仕上がりは後日の予定です。
明日以降は事務作業を含めて、いろいろ水面下で進めていることを
羽ばたかせるために、準備が必要になります。
安易な精神論で片付けられない現実的な損失があり、
本来は自分なりに何かを見つけるべきなのかも知れませんが、
見渡してみてもめぼしい教訓のような物が見当たりません。
ただ、物を失ったと。
そう片付けようかなと思っています。
直るかどうかは後は、運頼み。

ずっと、鮭を追いかけて彼らに寄り添っていると、
様々な姿になってもそれでも生命をぎりぎりまで使い続けながら
生きる彼らの様子に、寒さを忘れるような感動と
生きる事への執念にも似た強い情熱をひりひりと感じます。
時として人生はつらく、生きることには意味はないのかもしれない、
それでも、生きること自体は輝ける奇跡だ。
そういう情熱を持って、これからも写真に収めていきたい。


今日は、とても良い天気。
そして、空気がはっきりと変わりました。
アラスカにいると短い夏の間、はっきりと線を引くように
ある日、風が教えてくれます。
秋が来たと。

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