タイミングよく土日の休みが取れたので、
久しぶりに世田谷で開催されている
「世田谷ボロ市」に行ってきた。
三軒茶屋から世田谷線の電車が伸びていて、
そのおよそ3駅分ほどの路地が車両通行止めになり、
フリーマーケットというか、骨董市というかいわゆる路面店の
祭りになる。
毎年開催が決まっていて、12月15,16日と1月15,16日に
曜日関係なく開催されている。
子供の頃、ここに親父が店を出すのが毎年の恒例で
いろんな古道具を集めて、売っていた。
とても寒い思い出があるのだけれど、それと同時に
夜更かしを外でできて、いろいろ露店で暖かいものを
かって食べることができる、子供の頃にとってはちょっとしたイベントだった。
もちろん、何もわかっていない子供の頃の話だけれど、
それでも一癖もふた癖もありそうなおじさん達が、一様に
いろんな古道具を路面に広げて、あれこれと客と話している様子は
とても好奇心を刺激するものだった。
これ使えるの?なんて見えるものにそれぞれ価値があって、
それをあやしいおじさん達がそれぞれ説明したりしていたりするところや、
また値引きの生々しい交渉なんかも、子供にはいわゆる良い?「人生勉強」っていう
ものだったと今は思う。
今の家で使っている、木の戸棚が良い味が出ているのだけれど、
引き手がどうにもチャチな感じだったので、
鍛冶屋風の取っ手が売っていないかと思って今回出かけてみた。
もちろん、「暖まるもの」のつまみ食いも忘れない。
当時のルールでは世襲のように毎年、同じ人が同じ場所を使っていいと
言うルールだったと思う。
毎年出している人が「もういいや」というまで、次の新しい人は
店を出す権利をもらえないのだ。
もちろん、今は変わってしまったかもしれないけれど、
当時、店を出してみた場所に行ってみた。
すると、当時のままで、シャッターも同じままだった。
ここに出していたんだなあ・・・なんて感慨にふけってみた
世襲ルールのおかげで毎年恒例のお隣さんと顔を合わせていたのを
覚えていたけれど、さすがに時代の流れか記憶にあるような人は
いなかった。
残念ながら、目的の取っ手は手に入らなかったけれど、
「いちょうのまな板」と「家紋スタンプ」をゲットして帰ってきた。