結局、今回の休みは幾つか用事を済ませた後、夕方からゆっくりと
借りてあったレンタルビデオを見た。
今回借りてきたビデオ。
「ホテル ルワンダ」
公式サイト
1994年にルワンダで実際に起こった100万人の人たちが
わずか100日ほどで虐殺された事件を舞台にした映画。
主人公はある高級ホテルの支配人で、めまぐるしく変わる状況の中、
虐殺を続ける暴力の手から家族や隣人そして、逃げ込んでくる人々を
自分のホテルにかくまい続け、自身の命を危険にさらしながら、
やがて1200人もの人々の命を救う。
以前に見た映画で、
「戦場のフォトグラファー」
公式サイト
というある戦争報道写真家を取り上げたドキュメンタリー映画の中で
今回の「ホテル ルワンダ」の舞台となった94年のルワンダ虐殺を取材した時の
インタビューとその写真家が実際に撮った作品をこの映画の中で見た。
彼の作品(彼の作品にジャンプします上のHUTUという写真です)
が心に焼き付き、この虐殺の事件が心のどこかに残っていた。
今回ビデオ屋の棚の前でふと「ホテル ルワンダ」のビデオのパッケージを見た時にフラッシュバックのように彼の作品を見た時の思いが一瞬で心に甦った。
この「ホテル ルワンダ」の中でどうにもやりきれない気持ちに
なったシーンがあった。
それは、主人公である支配人がホテルの物資を仕入れにある商人の
倉庫に行くシーンだ。
情勢は虐殺が始まる前。
物資を運ぶフォークリフトからある木箱が、偶然滑り落ちて壊れ、
中から大量のナタがこぼれ落ちる。
極右の商人は悪びれもせず、
「このナタは中国から1本10セントで輸入したんだ」
と支配人に言う。
のちにこのナタは100万人もの人々を虐殺することの一部に使われる。
このシーンによって、自分の中で前に書いた写真家の作品とつながり
この虐殺が日常の中から生まれた事件として、ただ人々の虐殺という
インパクトだけでなく、すべてがつながって理解する事が出来た。
この「ホテル ルワンダ」の映画の中で、あるテレビクルーが
「この悲劇を伝えたとしても世界の人々は怖いねと言うだけで
彼らの夕食に戻るだけだ。彼らは助けに来ない」というセリフを言う。
しかし、この映画を撮ったクルーや監督、そしてあの写真家が
伝えたこの虐殺はつながり、そして僕の中で種として残った。
まだ何が出来るか判らないけど、これから出来る事を考えてみようと思う。
ルワンダ虐殺の背景についてはこちらも参考にしてください。
追記:一緒にロブ・マーシャルの「SAYURI」も借りてきたけど、
ひどいアジアなまりの英語のセリフを聞いていると、
舞台が日本と言うより、韓国が舞台の映画に見えてきました。
何故韓国かというと、アンカレッジは特に韓国人が多くて、
日本人が少ないのです。
アメリカではアラスカばっかりの僕にとっては、
アジアなまりのおばちゃんの英語というと
コリアンの人々に頭の中で結びついてしまうからです。
おかげで、全くストーリーに引き込まれることもなく、
「これは何の物語なんだろう?」としらけた二時間でした。