明日の自分と昨日の自分。そして、今日の自分を知る。

最近、いろいろと不運が重なる出来事が続いているけれど、
これも何か自分が招いている要因もあるのだろうとじっと我慢してきた。
まだまだ、これからの道のりは険しいところばかりが目につくし、
自分が今まで何をどうやって、どこまで歩いてきたのかも判らない
ように今は自分を見失っている感じがする。
前を向いて進んでいるように考えていたけれど、それでも
何が進んでいるのかもわからない。
そんな焦りからちょっと疲れていたこの頃だった。
「人はそれぞれ、可能性を最大限に引き出す可能性を持っている。ただ同様に、その可能性を浪費もする。あなたが持っているものをどうコントロールするか、それを理解することがカギとなる。それは、野球にだけ言えることではなく、人生にも言えることだ」
これは、あるメジャーリーグの野球チームのロッカールームに貼ってある言葉だそうだ。
昔、ある活躍したサッカー選手がいた。
彼は才能にあふれ、人を惹きつけるカリスマ性を持ち、
若くエネルギーに溢れていて、日本中が彼に夢中になり、当時
高校生だった僕もサッカーをさほど知らなくても、彼のプレーに夢中になった。
しかし、彼はそこがピークだった。
その後は期待されながらも、ズルズルと後退し、
「あれ?今、そんなところでプレーしてたんだ」と彼の名前を見るたびに驚いた。
そして、最近どこかで引退したという記事を読んだ。
そんな彼の事がずっと、引っかかっていた。
最近、自分の事で悩んでいて先ほどのロッカールームに貼られている言葉が
実際に自分に大きく響いた時に、そんなサッカー選手の彼の事も
繋がって思い出した。
もちろん、直接接しても居ない人間が何か簡単に推し量れるほど
スポーツの世界はやさしい物ではないだろう。
それでも、彼は何かを見失ったのかも知れないと今回の言葉と重ね合わせて
何か自分で納得した。
そして、その事から
自分ができる事が一生続けられるかどうかわからなくて、今できる事がいかに幸運かとはっきりわかった。
そして、その今を考えているのではなく、何かを見失って悩んでいる自分のせいで浪費している事。
ここ数日、そんな事が繋がっていくように自分の中で浮かび上がった。
今日、ある写真展にいった。
同じ、北の自然を旅している写真だった。
ある写真の前で自分の中に何か響く物があった。
それは、夏の終わりに北の自然では気温差から朝靄がたつことを伝えている写真だった。
その写真の前に立った時、自分も同じ朝靄に立っていた事を思い出させてくれた。
でも、こんな風にも思った。
その霧の感触をじぶんならもっと表現できる。
傲慢かも知れないけれど、そう思った。
霧が肌に触れる感触や、朝日が昇り靄を突き抜けて差した時の暖かみ
そんな事を感じて撮ったはずだと。
それは人にも見てもらえず今は、まだ眠っている。
では今自分はどこにいるのだろう。
可能性は信じている。でも、もっと自分が持っている物を理解する事
まだまだ、時間はかかるかも知れないけれど、
勢いだけでやってこれた20代とは違う自分が今何より、自分のために必要だ。

投稿者: WildHarmony

1978年 東京都生まれ 東洋工学専門学校(現 東京環境工科専門学校)にて、フィールドワークの基礎を学ぶ。 北海道・知床、自然トピアしれとこ管理財団(現 知床財団)に通年で2年間ガイドとして勤務。 様々な経験を積み、クマのいるフィールドで行動する技術を学ぶ。 知床のフィールドで、写真で生き物を撮す事の愉しさを知り、 自分を通して自然を写真で表現することの奥深さに触れる。 北の自然へのあこがれに従って、その後アラスカへ渡る。 アラスカの広大な土地を巡る鮭の旅に触れ、 巨大ないのちのサイクルに自分のテーマ「鮭」を見出す。 Kentaro Yasui Born in Tokyo in 1978. Learned the basic skill of fieldwork from Toyo-Kogaku special school. After graduating I worked for Shiretoko foundation in Hokkaido. and guided in Shiretoko National park for many people in two years. Because of my admiration for nature of the north, I went to Alaska to photograph its beauty and wildlife. I mentioned of expressing nature with a photograph through oneself. Currently resident in Japan.

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